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自己紹介&コラム

2007年5月

大人の定義と投票権
(2007年5月27日 福井新聞掲載)

はじめに

先日、自民公明などの賛成多数で国民投票法が成立しました。その法案に賛成した議員の多くは、郵政民営化選挙で選ばれてきた人たちです。しかし、あの選挙の時にこの法案を出すと話題になっていたのかなあと、今更ながらに、議会制民主主義の難しさを知るわけです。「それならばあなたたちが投票してください」と国民に投票権が与えられても、憲法となるとなかなか馴染みがなくって・・と言う方も多いのではないでしょうか?

むしろ、どうしても興味があるのは、投票権が18歳以上に与えられると言うことだと言う方も多いでしょう。合わせて関係する法律の調整によって「18歳から大人」となるわけで、こちらの戸惑いの方が大きいことでしょう。

人生の30%が未成年時代

大人とみなす区切りである成人式は、古くからあるらしいのですが、性別や地域によっても異なっていたようです。大河ドラマなどでよく見る元服とは12〜16歳くらいで行われていたようです。仮に、15歳として、「人生50年」の時代でしたから、当時の15歳とは人生の30%になるわけです。つまり、未成年時代が30%、成人時代が70%となっていたわけです。

その後、1896年に民法が制定された時点で一律20歳を成年としたわけです。当時の平均寿命は、50歳程度のままだったと思われますので、未成年時代がずいぶん伸びたものです。

今の成人適齢期

現在は、かなり高学歴時代になり、社会で経験を積むのは、今まで以上に高年齢になりつつあります。ましてや今は「人生は80年」時代です。定年延長も含めて考慮すると、80歳の30%は24歳、戦国時代から考えると、現在の元服は24歳くらいが妥当じゃないでしょうか?

事実、最近の成人式の様子を見ると、外面的には体格もよくなり豪華に着飾ってはいても、その中身は幼稚なままで、大人としての決意をすべき場である成人式が、かえって若者のモラル低下を露見させる場となっています。もちろん、これは個人の問題であり、一概に判断すべきことはありません。

しかし、「18歳で成人」とみなす国が90%だからと言って、他の国と一緒にする前に、もっと検討すべき点があるのではないかとも感じます。そういう意味での教育改革は重要かもしれません。

大人として考えないといけないこと

「酒やたばこは20歳から」がどうなるかよりも「投票権」の意識の方が、むしろ議論されるべき点で、その責任の重さは国民自らが意識すべきことでしょう。投票率が低い我が国では、どちらに転んでも生きていけると言う裕福な国であるとも言えます。

しかし、世界との距離感が縮まり、その影響は以前以上に早く日本にも出てくることでしょう。食育大会は目前ですが、自給率の低い日本にあって、穀物戦争は切実な問題でもあります。「18歳の大人」以上に考えないといけない問題が多い時代になったような気がします。

最後になりましたが、私の担当は今回が最後となりました。ここで「書くこと」をとても勉強をさせていただきました。そんな拙文を最後まで読んでいただきありがとうございました。
(この記述は新聞のコラム欄の担当を示したものです)